高雄で楽しむ本格台湾茶。日常に溶け込むカフェからアートな茶席までおすすめ3選

| By Rie Rie

高雄で楽しむ本格台湾茶。日常に溶け込むカフェからアートな茶席までおすすめ3選

南国の光が降り注ぎ、活気あふれる港町・高雄。
火照った身体を休めたくなったとき、ふと吸い寄せられるように訪れたくなる茶席があります。

茶器に静かに湯を注ぎ、茶葉と湯が触れることで、ふわりと立ち上る湯気に心ほどける。
慌ただしい旅の途中で、ふう〜と深呼吸ができるような、穏やかな時間がそこにあります。

感性にしっくりと馴染む静謐な隠れ家から、台湾人の日常を体験できる寛ぎの茶室、そしてアート特区でモダンアートに感性を揺さぶられる合間に訪れたい静かなオアシスまで。

旅の景色をより深やかに彩ってくれる、高雄のおすすめ茶館を3つご紹介します。

乙木:雨音すら届かない静寂の中で、一滴のお湯が描く世界

扉を開けると、そこには街の喧騒から完全に切り離された、穏やかな小宇宙が広がっています。
店内に飾られた古い文物や美しい茶器、かすかに聞こえるピアノの音色。
外が激しい大雨に見舞われていようと、ここへ足を踏み入れれば、世界の時間が静止したかのような心地よい錯覚を覚えます。

ここで味わえる最高の贅沢は、オーナーが静かにお茶を淹れてくれる時間そのもの。
気取ることなく心地よい距離感で接してくれるオーナーの手際と、静寂を静かに満たすお湯が注がれる音。
それだけで身体の緊張が解きほぐされていきます。
選ぶ茶葉によって漂う香りも移ろい、目を閉じれば空間の色合いまで変化していくようです。

過剰なおもてなしではなく、ただお茶と空間の美しさに身を委ねる時間。
それは自分の精神の深部まで、じんわりと温かな安らぎを届けてくれます。

乙木
https://www.instagram.com/mk_stone/
※支払い方法:お湯150元+各茶葉・お菓子
高雄市前金區前金二街81號
13:30-19:00|木 定休日

半九十茶室:ノスタルジックな音色に包まれて。台湾の日常とレトロモダンが交差する憩いの場

賑やかな美麗島駅エリアに佇む「半九十茶室」。
扉を開けると、温かなオレンジ色の照明とノスタルジックな音楽が出迎えてくれます。
ゆったりとしたテーブル席や座敷には、昼は定食を味わう人が訪れ、夜は地元の方々のおゃべりが弾む、台湾の豊かな日常が心地よく満ちている場所です。

一人旅でも気負わずにふらりと立ち寄れ、専門スタッフが手際よく淹れ方を教えてくれた後はお湯入りの水筒を置いていってくれる自由スタイル。
年中暖かな高雄ですが、冷房の効いた空間だからこそ温かいお茶が格別です。
茶壷から茶海、茶杯へと注ぐ一連の所作とともに、茶葉本来の芳醇な香りと旨みが身体にしみ渡ります。

お茶のお供には、毎日手作りのココナッツミルク菓子「雪花糕」がおすすめ。
ひんやり優しくとろける品のある甘さが、温かいお茶の余韻を引き立ててくれます。

半九十茶室
高雄市新興區中正四路71號
11:00–21:30 | 最終火曜日 定休日

泊・月白:光と静寂が交差する。五感で仕立てる、現代の「お茶という芸術」

賑やかな駁二アート特区に佇む扉を開けると、一転して澄み渡るような静寂に包まれます。
高い天井と大きな窓から差し込む自然光。
展示によって表情を変える空間には、いつ訪れてもすっと背筋が伸びるような凛とした清らかさが漂っています。

手際よく丁寧な作法や茶葉の背景に耳を傾ける時間は、まさに「お茶という芸術」に没頭する体験。
淹れていただく茶器は台湾・日本・韓国などの作家さんの作品が使われています。
今回いただいた高雄・宝来山茶の「白茶」は、定番の烏龍茶とは一味違う透明感のある繊細な味わいに驚かされるはず。

洗練された空間でありながら、カウンター越しに迎えてくれるオーナーさんは、とても気さくで温かな方です。
日本語も流暢で、言葉の壁なく深くお茶の世界へ導いてくれます。
心地よく言葉を交わすうちに日常の雑念がそぎ落とされる、特別なひとときになります。

泊・月白 moonmist
https://www.instagram.com/moonmist_atelier
※茶席は予約制なので、訪れる際は、事前にInstagramなどで予約必須。
駁二藝術特區 大義倉庫 C8-12
14:00–18:30 | 月木 不定休 | 火水 定休日

終わりに

活気あふれる高雄で訪れる茶芸館は、旅の呼吸を整えてくれる大切なオアシス。
台湾のお茶文化の魅力は、決して気取らず日常の暮らしにそっと寄り添っているところにあります。

一方で、茶席で触れるプロの手際や奥深いお茶の知識は、旅の体験をどこまでも豊かに彩ってくれます。
静けさに浸る「乙木」、日常に溶け込む「半九十茶室」、現代のアートと響き合う「泊月白」。
湯気の向こうで心がふっと解けていく。

次の高雄旅ではぜひ、気負わずに台湾茶の世界を味わってみてください。

Rie

Rie

ブロガー

熊本県人、台湾中毒者。台湾が好きすぎて、2014年に台湾移住。8年の台北生活後、2匹の犬と共に最も好きな都市、高雄に引っ越す。生活の中で出会う様々な不思議なものを日々探索している。