台湾茶の世界へようこそ!ウーロン茶を中心に広がる、深く豊かな香りの魅力

| By Rie Rie

台湾茶の世界へようこそ!ウーロン茶を中心に広がる、深く豊かな香りの魅力

日本でもカフェのメニューや旅先で目にする機会が増えた「台湾茶」。どこか凛とした佇まいと、淹れた瞬間に広がる芳醇な香りに惹かれる方も多いのではないでしょうか。

「お茶」と聞くと日本茶(緑茶)や紅茶を思い浮かべがちですが、台湾茶といえば真っ先に思い浮かぶのは「ウーロン茶」。

発酵の度合いや焙煎(火入れ)の深さによって驚くほど表情が変わるのが台湾茶の大きな魅力です。

まずはその大まかな分類と、代表的な銘柄をご紹介します。

台湾茶の分類

お茶は茶葉の発酵(酸化)の度合いによって、6つに分類されます。

不発酵 緑茶
微発酵 白茶
軽発酵 黃茶
半発酵 青茶(ウーロン茶)
全発酵 紅茶
後発酵 黑茶

台湾茶の約8〜9割を占めるものが「青茶(ウーロン茶)」です。加工工程だけでなく、生産されている場所や茶葉の種類により、軽やかな花香から芳ばしい焙煎香まで幅広い風味を持っています。

中でも「高山茶」と呼ばれるものは、標高1,000メートル以上の高地で栽培されたウーロン茶の総称。

冷涼な気候と朝夕の霧によって茶葉が柔らかく育ち、甘みと澄んだ清涼感が生まれます。

台湾茶農家のクオリティへのプライド

台湾茶の品質を見るのによく言われている言葉として有名なのが「一心二葉」。

一番上の新芽が1つ出ていて、そのすぐ下の2枚の若葉の長さで摘み取られた状態のことを指します。

若い葉っぱほど、柔らかくまろやかで少し苦味も伴った甘みがあり、成長して熟成された葉っぱほど、香り高く、後味に甘みが少なくなると言われています(もちろん茶葉の種類や生育環境にもよりますが)。

台湾茶葉は、ほとんどが「一心二葉」を基準で作られているものが多く、機械を使わず、手摘みをおこなっているからこそ、見ることができるクオリティの高さです。

茶芸館などでお茶を試飲をする際、お湯で戻した茶葉を広げて「一心二葉」を見せてくれるお店も多いです。

定番の台湾茶 6選

凍頂烏龍茶

台湾茶の代名詞とも言える歴史あるお茶。

じっくりと焙煎を施したものが多く、香ばしさとどっしりとしたコク、喉を通った後にふわっと感じる甘みが持ち味。「お茶らしいしっかりとした味わい」を求める方におすすめです。南投県鹿谷郷が有名です。

高山茶

阿里山や杉林渓、梨山など、台湾を代表する高山地帯で育まれる最高峰のウーロン茶。

標高が高くなるほど「高山気」と呼ばれる澄んだ空気のような独特の清涼感が際立ち、果実や清らかな花を思わせる甘く長い余韻が楽しめます。比較的高価なものが多いですが、その香りは絶品です。

 文山包種茶

「これがウーロン茶?」と驚くほど、緑茶に近く清らかな見た目と味わいを持っています。

発酵度合いが低いため茶葉の緑が濃く、ランやジャスミンのような爽やかで可憐な花香が鼻を抜けます。軽やかで飲みやすいため、入門にもぴったりです。

新北市坪林や南港が主な産地だからか、北部台湾で比較的よく見かけます。

東方美人茶

ウーロン茶の中でも発酵度が非常に高く(70%前後)、まるで紅茶のような琥珀色と熟した果実や蜂蜜を思わせる濃密な甘い香りが特徴です。

「ウンカ」という小さな虫が茶葉を噛むことでこの特別な香味が生まれるという、自然の奇跡のようなお茶。渋みが少なく、優雅なティータイムにふさわしい華やかさをもっています。

台湾客家の代表的な発酵茶で、新竹県の北埔地方や峨眉、苗栗県など中部の客居住地域が有名です。

 鉄観音茶

しっかりとした発酵と強い焙煎が特徴のお茶。

焙煎由来の香ばしさと独特の酸味が合わさった重厚で奥深いコクがあり、ミルクと合わせて「鉄観音ミルクティー」として味わうのも個人的にとてもおすすめです。食後のお口直しとしても広く親しまれています。

ジャスミン茶(茉莉花茶)

緑茶や包種茶をベースに、新鮮なジャスミンの花で幾重にも香りを移した「花茶(フレーバーティー)」です。台湾では「香片」の名で親しまれています。

爽やかなお茶の旨みと高貴なジャスミンの香りが調和し、脂っこいものを食べるときやちょっと休憩したい自分タイムなど、リラックスしたいひとときに最適です。

フレーバーティーとしては、他にも金木犀の香りを移した「桂花烏龍」なども近年見かけるようになってきました。

台湾茶を日常生活に取り入れてみて

台湾茶には、格式高い作法をもつ「茶道」も存在していますが、地元の人々が日常で楽しんでいるのはもっと気軽で自由なスタイル。

以前、地元の方々と太極拳を学んでいたときのこと。運動が終わると、皆さんが家々から持参したお湯や茶葉、茶器とお菓子をサッと広げ、にぎやかな世間話に花が咲いていました。小さな茶杯が空になる間もなく次々と注がれていくお茶、お湯がなくなればどこからともなく水筒が足され、尽きることなく続いていく井戸端会議……。そこには、お茶とともに温かい時間が流れていました。

また、台湾にはウーロン茶だけでなく、大自然に自生する希少な野生茶や世界的に高く評価される高品質な紅茶の文化も息づいています。烏龍茶よりも紅茶派という方は、街中でよく見かける「蜜香紅茶」や、南投県の日月潭周辺で作られる「台茶18号(紅玉)」は、独自の芳香と爽やかな甘みで世界中の紅茶ファンを魅了している有名な茶葉なので是非試してみてください。

次回、台湾を旅する際や台湾カフェに行かれる際は、ぜひメニューやパッケージにあるお茶の「名前」や「産地」にも注目してみてください。

あなたのお気に入りの一杯が見つかりますように。

Rie

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ブロガー

熊本県人、台湾中毒者。台湾が好きすぎて、2014年に台湾移住。8年の台北生活後、2匹の犬と共に最も好きな都市、高雄に引っ越す。生活の中で出会う様々な不思議なものを日々探索している。